第1回 2022年4月24日(日)開催
場所
- デンツプライシロナ(株)仙台支店
〒980-0013 宮城県仙台市青葉区花京院2-1-65 いちご花京院ビル2階
(詳細はコチラ) - 2022年4月24日
- 開場9:30、開始10:00~16:30
- 30名
- 歯科医師: 10,000円/税込
- 学生:1,000円/税込
- その他:3,000円/税込
- 参加費用は事前にお振り込みください。
-
お振り込み先
口座名:サット・エクスパンション
三菱UFJ銀行 春日町支店(店番号062)
普通預金
口座番号:0054560
・お振り込み手数料はご負担いただくようお願いします
・応募は入金をもって確定とさせていただきます
・ご入金いただきその後キャンセルになった場合は、いかなる理由でも返金は致しかねますのであらかじめご了承ください。 - 歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士
- 歯科関連学生
- 大学関係者
- デンツプライシロナ株式会社
>ホームページ
開催日時
定員
参加費用(昼食込み)
参加資格
お申し込みフォーム
※定員に達したため、お申込みの受付は終了しました。
後援
式次第
講師からのメッセージ
-未来を拓く- 今なぜオーラルフィジシャンなのか?
皆さんは歯科医療者として豊かな将来像を見出せているでしょうか?
歯科医療の将来像を考える上で、日本歯科医師会が行った歯科医療に関する生活者調査によれば歯科医師への要望では「自分の歯をできるだけ残すこと」が「治療技術が高い」を上回り1位でした。また厚労省による歯科口腔保健の推進に関する基本事項の中で「歯科疾患の予防」が明記されています。これらのことを踏まえると今まさに予防中心の診療が求められていると考えられます。
しかし一方で、医院に予防歯科を導入しようとしても定着が難しいとの声も耳にします。ではどうしたらいいのでしょうか?それを解決する第一歩がオーラルフィジシャン(以下OP)と呼ばれる歯科医師の存在を知ることです。私もOPとして予防中心の診療室づくりを行ってきました。その結果予防がしっかりと定着し、現在予防メインテナンスのために通院する患者数は2600人あまりになりました。数だけでなくアウトカムデータからも歯を守ることに貢献できていると感じています。
予防歯科のレジェンドであるロバートバークレーに触れた書の中で<予防歯科は患者だけでなく歯科医師や歯科衛生士にも幸せをもたらす医療>と述べられています。私は予防中心の診療を実践する中でこのことを実感するようになりました。ぜひ皆さんにOPの存在を知ってもらい、明るい未来の扉を拓いてもらいたいと思います。
参加をお待ちしております。
オーラルフィジシャン診療室、その活動と運営そして発展へ
大学卒業後、より医療らしい歯科医療ができるのではないかとの考えから口腔外科での研修を選択しましたが、歯科医師としての倫理観と常に最善を尽くすということは徹底して叩き込まれたように思います。それは開業後、治療の主体が外科治療から修復治療に変わっても同じであると考えて診療を行っていました。
しかし来院される患者さんの治療後の惨憺たる状況を見るにつけ日本の歯科医療の在り方に疑問を抱き始めました。また、自身の治療技術の向上にも努めましたが、最良の治療を行ったつもりでも数年たつと再治療を繰り返す患者さんがいることを体験し歯科医療への限界も感じ始めました。そのような時期にオーラルフィジシャン育成セミナーを受講させていただき、それまで描いていた歯科医療とは異なる本来の歯科医療の在り方を教えていただきました。それからオーラルフィジシャンへの大きな転換が始まりました。
メディカルトリートメントモデルは標準的な診療手順であり、全ての歯科診療の基準となるべき診療スタイルであると思います。口腔の健康を維持するために質の高いメディカルトリートメントモデルをより多くの人々に提供したいと考えるようになりました。そのためには医院の全てのスタッフによる、さらには患者さんも含めたチーム医療を行うことが必要であり、医院のシステムを整備し強いチーム・組織を構築する取り組みを行って来ました。いまだに試行錯誤の繰り返しですが、少しずつ成長できているとともに患者さんや社会にこの医療が共感されつつあることも実感しています。
セミナーではオーラルフィジシャン医院としての活動や運営についてそれによる医院の成長についてお伝えできればと思います。
メディカルトリートメントモデルについて
船は進むべき路を誤れば思ってもみない場所についてしまいます。どの路を選ぶかはキャプテン(歯科医師)の考え方ひとつにかかっています。
私自身開業当初は治療に明け暮れ修復物のrepeated cycle に陥り、何のために歯科医療をやっているのか自問自答する日々が続きました。
ワシントン大学の名誉教授のRoy C Page先生が言うには「虫歯や歯周病は本来稀な疾患」であります。北欧では虫歯や歯周病はコントロールできる様になってきていますが、日本ではどうでしょうか。一体何が違うのでしょうか。
私は15年前に熊谷崇先生からOP(オーラルフィジシャン)、MTM(メディカルトリートメントモデル)の歯科医療哲学を学び自問自答していた自分に答えが出ました。
私たちの目指す国際的標準予防歯科医療は真に国民の口腔の健康、全身の健康を目指す歯科医療です。予防歯科を標榜する歯科医院が多い中、私たちOPはMTMを予防診療の柱として結果の出せる予防歯科を実践しています。それは皆様にとっても正しい路であり、歯科医師人生、国民の生活を豊かにしてくれるものと確信しています。私のパートではMTMの診療哲学、実際例をお話し皆様の船を正しい路に案内したいと思います。
エビデンスから考える、予防歯科のあり方
~メディカルトリートメントモデルの情熱と根拠~
医療のあるべき姿は、疾患を無くす事である。
私はメディカルトリートメントモデルを知ったその日から、そのように考えるようになり、その考えは今でも変わらない。
卒後5年目で熊谷崇先生のセミナーに参加した事は、私自身の歯科医師人生を大きく変えた。
真の患者利益とは何か?歯科医療の本質とは何か?
歯科医師のライセンスを持つ者として深く考えさせられ、まさにパラダイムシフトが起きた。
「歯科医師は、歯科医療及び保健指導を掌ることにより、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする。」
歯科医師法第1条である。
これを見てくださっている先生方に是非考えてほしい。
今の診療環境、そして自分が今目指している歯科医師像、もしくは歯科医院像で、国民の健康な生活を長期的に確保できるだろうか??
私は科学的根拠に基づいた予防医療を提供することで、それを達成できると考えている。
しかしながらこの診療を続けるには様々な障壁が待ち受けているのも事実であり、その障壁を乗り越えるには強い情熱と行動力が欠かせない。
本講演では、予防歯科を科学的根拠に則り解説する。どのように医院に落とし込み、実践しているかを含めて、私自身の情熱と共にお届けし、参加された方々の情熱に火を灯したいと考えている。
総義歯からKeep28へ
「究極の歯科医療」を考えたとき,皆さんはどんな口腔内をイメージするでしょうか?
私は長年の間,総義歯治療について自分なりに取り組んできましたが,そこには,かつてなされていたはずの歯科治療の痕跡は何一つ残っていないのです.
無歯顎治療の虚しさを経験するたびに,やはり「自分の歯で生涯を過ごす」ことが究極の目標であると考えるようになりました.
現在では,すでに歯を失っている患者さんも多くいらっしゃいます.
インプラント治療などを駆使して包括的な歯科診療を行えば,義歯を使わない口腔内を達成することは可能です.
しかし,天然歯列に比べれば「次善の策」になってしまいます.
また,治療の後にはその口腔内を維持するためのメインテナンスが必要になってくるのです.
若い歯科医師の皆さんは,治療の質にこだわり技術の習得に興味をもって取り組んでいるかもしれません.
しかしながら,どんなに素晴らしい治療であっても,歯は削れば削るほど歯の喪失リスクが高まり長期的には維持が難しくなってしまいます.
目先の治療成果ばかりに囚われず,生涯を通して患者の口腔内がどのように維持されるべきかという視点で取り組んでほしいと思います.
昨今,予防歯科を掲げる歯科医院は多く見られます.
しかしながら,予防歯科を自分の医院で実践するときに各医院の予防に対する姿勢や考え,患者さんごとの目標,そしてどんな手段でそれを実践していくのか?などについて明確にしている歯科医院は多くないように思います.
今回のpre-Oral Physician セミナーでは,これからしっかり予防を行っていこうとする御参加の皆様に,Oral Physician医院の診療理念とMTMを用いた予防歯科の実践について理解していただき,「真の患者利益」のための歯科医療を、我々と共に歩み始めてほしいと考えています.